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黄色の微笑み

 投稿者:葉月 祐メール  投稿日:2018年 5月 7日(月)21時40分24秒
編集済
  誰が敷いたか
わからない
黄色い花の絨毯は

うつむくヒトに
やさしく微笑みかけては

憂鬱な今日を 明るく照らしてくれる


身近な場所に
点々と咲いている
黄色い花は

おそらく
究極の気遣い屋

踏まれても
怒りもせず
嘆きもせず
責めもしない

ヒトよりも 痛みを知っているから


小さいからだで
大きく微笑んでみせる
黄色い花の群れは

ヒトが見逃してきた
美しい光景を
全て すべて
憶えているから

あんなにも明るく 微笑むのだろう


晴れの日 曇りの日 雨の日
月曜 金曜 日曜
どんな日も

変わらぬ微笑みを
やさしさを うつすように


黄色い花は ただ朗らかに咲いている



 

鳥の羽は青緑、天幕の少女は無機

 投稿者:Luvjoiners  投稿日:2018年 5月 7日(月)20時19分7秒
  水辺に青緑の小鳥が生まれた。
遠い遠い地平を夢見ていた。
飛び上がっては落ち、また飛び上がっては落ち、
何度も小さな羽を大きく広げ、
ついに、平原を悠々と舞い上がった。

それから幾年か経ち、小鳥は立派に成長した。
どんな場所でも渡ることが出来る。
ある日、
水と緑にあふれる、慣れ親しんだ地を飛び立ち、
大空に自由なる心を預け、
賑やかな噴き水も、
乾いた砂漠も飛び越え、
ふと、とある地へと舞い降りた。

いつもと違う大地
見たことのない空
ひとつの天幕
謎が権力を握り
闇が覆い
不可思議が支配する世界
鳥は戸惑った

暗転の空間に
ひとりの少女
緑の衣に身を包み
息もせず
無機のごとく固まっていた

鳥はその翼で
彼女に触れ 手を引き 肩を叩いた
しかし 少女は動くことなく
何かを待っていた

呪文が聞こえる
意味不明な言葉の羅列
あちらからも こちらからも
少女に語りかける
鳥は呪文にさいなまれ
絶えず翼を振り動かした
すると 少女が目を覚ました
体を起こし
黒く小さく強い瞳で
鳥を見つめ
同じように 手を振り動かした

鏡合わせに踊るふたり
一方が右を挙げれば
一方が左を挙げる
鳥が進めば 少女も進む

呪文が様相を変えた
オルゴールの音色の
響きは暗く恐ろしく
少女の瞳も色を変え
徐々に力を増していった
少女は機械の自我を持ち
鳥は操られ 舞わされた

呪文が大きく 怖ろしくなる
謎が支配する天幕で
「?」がふたりを埋め尽くし
「?」が舞踏会を牛耳った
「君は」「私は」「誰」「?」
それらがふたりを動かした

「?」の波が消えた刹那
スポットライトが当たる
鳥と少女は手を取り合って
舞踏会の終焉を告げる鐘を聞いていた

少女は、いつしか機械の自我を融かし、
有機の柔らかい笑顔をも取り戻した。
鳥もまた、自由なる心を取り戻した。
高く光差す大空の下、
ふたりは、それぞれ歩き出した。
 

 投稿者:ゆき  投稿日:2018年 5月 6日(日)20時14分9秒
編集済
  幼い頃
父に連れられて
よく海に出かけた

水彩画を描く父の側で
真っ直ぐな水平線の向こうには
何があるのだろうと期待にも
似た気持ちで白い波を眺めていた

太陽が眩しかった
天気で変わる海の色に心が踊った

いつしか絵を描かなくなった父も
もういない

いつも自分の事ばかりで
構ってくれない父が嫌いだった

残された絵の分だけ
淋しい私がいたのだと思っていたから
絵を見ることもなくなって
海にも行かなくなった

もうすぐ絵を描き始めた父と
同じ歳になる

幼い頃に見たのとは違う
父と同じ海を見るために

私も絵を描き始めた
 

無風

 投稿者:江見 由宇  投稿日:2018年 5月 6日(日)19時30分46秒
  地球が滅びなかった1999年8月
ノストラダムスが頭を過ぎり
歩みを止めて

目を細めながら見上げた空
ライトブルーに
うっすらした雲がとけて

纏わりつく不快指数
を 放さない 無風
茹だるような暑さ

何らいつもと変わりなかった

だから 思った

 いけるじゃなくて、
 いかなくてはならないじゃなくて、
 はたらく でもなく、
 いきたい高校に いこう。

中学3年生の夏
私はもう知っていた
私の最終学歴が 高等学校 になることを
たとえ どんなにその先に進みたくても
18歳の私はそれを選べないし 選ばない

ほんの僅かな風を期待する

応えてはくれなかった

だから 歩き出した

絡みついた思いを
そのままに


 15歳の私は 子供でいる権利 を
 まだ、もっている。


あとから思う
あの時 自ら走り出していたら
風を感じることができたのだろうか

私の何もかもを吹き飛ばしてくれる
風 を

 

くれ 様

 投稿者:@すみっこ  投稿日:2018年 5月 6日(日)17時47分0秒
  こんばんは。今回投稿作の「空が気になる」にご批評ありがとうございます。丁寧なご指摘も頂き佳作まで頂けるとは、ほんとうにありがとうございます。
実は美術館に行ったのは20年ぶり位でした。こちらで詩を書いていくようになり、花を空を見るようになり、その繋がりかなと思います。とても、新鮮で色々な角度から見たりと楽しめました。昔は空など気にもせずに生きてたのに不思議です。3点のお気付き頂いた箇所を早速なおしてみました。3個目は自分もうっかりでした。インタビューの言葉も安易な感じだったなと思いました。日本語でも当てはまるように考えてみるようにします。一連目のところは大変勉強になりました。無駄な言葉が少なくなって来ていると仰って頂き嬉しく思います。足りないかな?とか選んだ言葉合ってるかなとか気にしていますが(汗)まだまだです。これからも書けましたら宜しくお願いします。
 

くれ様

 投稿者:耀子メール  投稿日:2018年 5月 6日(日)15時47分56秒
  こんにちは。『器』へのコメントありがとうございました。佳作半歩手前の評で、その半歩がどういうところかということを書いてくださいました。よく読んでみました。そうなのか…と。推敲をよくしたいと思います。自分では余分な言葉は使わないように注意はしているのですが。
じっくり考えてみたいと思います。有難うございました。
 

くれ 様

 投稿者:江見 由宇  投稿日:2018年 5月 6日(日)09時41分4秒
編集済
  くれ 様

お忙しい中「サムシング ブルー」に感想をくださりありがとうございました。
ご指摘いただいて初めて、読んでくださる方にとって、とても分かりにくい内容だということを、やっと自覚しました(情けないです)。なんというか、複雑ですし、詩というよりショートストーリーになってしまったのかなと。読み手が追いかける言葉がすっと気持ちに馴染むものが詩と言えるのだと思いますが、この詩はそれとはかけ離れてしまっています。伝えたいことがあり過ぎて詰め込んでしまった感も否めません。少し時間をおいてから、ご指摘くださったことを踏まえて、読み返す必要のないようにということもしっかり頭に置いて、構成し直したいと思います。
私自身は震災を直に経験していないので、震災を語ることができません。それでも、縁あって、阪神淡路大震災の「本当のこと」に触れる機会が多くありました。正直、当時の報道などには怒りが大きいです。仕方ありません、ツイッターなどもない時でした。携帯電話はこの震災をきっかけに普及したのだと思っています。この震災、伝えたいことが、思うことが、たくさんあります。ですが、私が書いていいのは、私が直接肌で触れた神戸の人の想いだけだと思っています。なので、神戸の人々が前を向いて進んできたことを詩で伝えたい思いました。ストーリーとしては、27歳の女性(4歳の時 震災で父親を失った女の子)の結婚で、「なにかひとつ青いもの」を身につけて幸せにしてあげたかったんです。
ガラスがとても分かりにくかったこと、改めて考え直したいと思います。なんというか、この詩に限らず、思い出にしがみついている人が、その思い出を大事に大事に抱えている状態を現したかったのですが、そもそもガラス自体、実体がないものなので、とてもややこしくなってしまっただけでした。
こんな拙く長い詩を繰り返し読んでくださったこと、良い作品だと言ってくださったこと、たくさんのご指摘と感想をくださったことがとても嬉しかったです。お時間をとっていただきましたことに感謝します。いつになるか分かりませんが、また改めて書き直したいと思います。ありがとうございました。  江見
 

青島江里 様

 投稿者:江見 由宇  投稿日:2018年 5月 6日(日)09時35分54秒
  青島江里 様

お礼が遅くなり申し訳ありません。
お忙しい中「優しいだけの言葉はいらない」に感想をくださりありがとうございました。
きっと、読み取りにくい部分も多くあったと思うのですが、この拙い詩に、たくさん、感じたことや捉え方などの感想をいただけたことがとても嬉しかったです。
私は、大人になるにつれて意図的な優しさや気遣い、配慮などを覚えてきたように思います。この詩は、私自身が、その人の欲しがる言葉を選んで言ってしまっていることであったり、その場ではそれが最善だと判断して 誠実な(と思いたい)優しい嘘をついてしまっていることであったり、とにかく、私の本音はどこへいってしまったんだろう、という思いがあって書きました。一時期、言葉の本質は優しい、という声をよく耳にしたのですが、私の発した言葉は?私の耳に届いた言葉は?本当に「優しい」言葉なのか。という「?」を投げかけたかったという思いもあります。ほかにもごちゃごちゃと自分の思いが絡まっている詩で、きちんとそれらを伝えることができている詩とは言えないなと後から反省しました。それでも、青島様が詩に込めた私の想いを汲み取ってくださったことに深く感謝します。丁寧で素敵な感想をくださり、本当にありがとうございました。  江見
 

橋を

 投稿者:こたきひろしメール  投稿日:2018年 5月 6日(日)08時12分47秒
  あぶない川の上にあぶない橋を架けようとしてどうするんだろう
背もたれの壊れた椅子に座ろうとするみたいに

私はずっと、自分に足らない何かをを探し続けてきたような気がしてならない
目に見えないものや手にさわれないもの、うしろから
呼び止めたい誰かを

私を絶えずとらえて離さないその寂しさは
どこか遠くから吹いてくる風

子供の頃から母親を愛せなかった私は
彼女が命を閉じた日も冷静な目で見ていた
悲しみは沸き上がらず泣くこともなかった
その時
私は私のなかに欠けている何かを感じない訳にはいかなかった
なのにどうして私は母親に似た人に心が引かれてしまうだろう

あぶない川の上にあぶない橋を架けてはいけない
確かにあぶない橋を渡ればそこに
千年の歳月を越えて
一億光年離れた所から
奇跡がもたらして廻り会った貴女の姿が見えるけれど
 

観覧車にまつわる連作的詩篇(下)

 投稿者:三浦志郎メール  投稿日:2018年 5月 6日(日)04時46分25秒
編集済
  Ⅲ 世界一小さな観覧車?

私はその日
東京のある場所にいた

駅ビルの屋上にある
ささやかな遊園地にいた

喫煙所はそこにしかなかった
ひとりの私はそれ以外に
こんな場所に用などないのだ

観覧車があるのに少し驚く
ここは屋上なのだ

ちいさい

あるいは世界最小か?
(いや“浅草花やしき”のほうが小さいだろう
どうでもいいことだ

チューリップの花に似せた
ゴンドラが九台 色が九色

(好きな色は何だったろう
緑色のゴンドラが一周するまで見つめた

平日の午後 客は少ない
眠そうな観覧車の係員
幼児を遊ばせる若い母親たち
ファーストフードをつまらなそうに食べる女性

居合わせた人々を
サーカスに似合いそうな音楽が包む
私もその軽薄に包まれるひとり

この親愛なるレトロ感
歓迎されるべき場末感
祝福されるべき俗世感

しかし だ
私の苦笑まじりの中にも
ひとつの発見があった

観覧車のある場所
其処こそが“しあわせ”であるようだった

初老
くたびれたスーツを着
武骨な事務カバンを持った私が
ひとり観覧車に乗りこんだら
ここにいる退屈な人々は―

注目するだろうか
奇異に思ってくれるだろうか
笑ってくれるだろうか
一場の喜劇のように

しかし 私は
その“しあわせ”に乗りこめない
思いとどまるほど
つまらなく面白味のない人間なのだった

煙草をもみ消し
コーヒーの苦みを舌に残して
階下に降りた
今日の用事に向かった





Ⅳ 後日談

詩篇Ⅲの観覧車には“あとがき”のようなものが存在
する。今、想い出している。ある詩人が私にこの観覧
車の話をしてくれたことがあった。屋上にあるのは珍
しいこと。小さいながら屋上にあるので眺めがいいこ
と。形が可愛いこと。そういう話だったと記憶する。
ああ、もうひとつ大事なことがあった。この観覧車が
ある駅ビル。仮に「K」としよう。「K」の全面改装
工事を機会に観覧車は廃止される運命にあった。しか
し都民の熱い存続要望により「K」の改装オープンと
共に装いも新たに復活したのだった。名前も公募の結
果「しあわせの観覧車」と名付けられた。私がそこに
“しあわせ”がある、と直感したのはそのせいだった
かもしれない。観覧車が私に何ごとかを贈ってくれた
のかもしれない。この話をしてくれた詩人のことを観
覧車と共に懐かしく想い出している。おそらく元気で
いることだろう。“しあわせ”でいるに違いないのだ。




        (おわり)





 

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