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ようこそ幻想の世界へ

 投稿者:こたきひろしメール  投稿日:2017年12月10日(日)10時07分6秒
  反抗期には
どうしても素直な気持ちになれなくて
ときには母親に罵声を浴びせてしまった「うるせぇよババァ!」
まるでこの世の中の全てに唾を吐き捨て
口汚く罵るように

自分も通り抜けた
反抗期だからと分かっていながらも
つい感情が昂って
母親は我が子に暴言を吐いてしまった「お前なんか産むんじゃなかった!」
それを言ってしまうと
胸の底から込み上げてくるものを抑えきれなくなって
泣き出してしまった

予期しなかった近親憎悪が牙を剥き出し
母と子の心がズタズタに切り裂かれたとき
遠くで雷がなった

少年は驚いて家の外に出た
さっきまで晴れ渡っていたのに
夏の天気は急激に変化して
仰いだ空はいちめん真っ黒になっていた

トオル 中へ入りなさい
母親の呼ぶ声がした「雷にうたれでもしたらどうするの」
短いときの間に母親は我が子を思う女に戻っていた
そうさ
血で繋がれていたから

反抗期だから
そんな母親の言葉にも少年は耳を貸さなかった
家の庭先に立ったままだった
すると
何だかその場面と状況にいつか何処かで遭遇したような
錯覚にとらえられた

少年は時間の隙間に迷いこみ
過去へと引き戻されたり、いっきに未来へと遡ったり
いたずらに頭の中をひっかきまわされた
そのとき
突然目の前に電気の塊が落ちてきた

落雷 と共に激しい雨が振りだした
母親が狂ったように家から飛び出してきた
そこには倒れている我が子がいた
我が子の名前を何度も繰り返し呼んだが
反応はなかった
そのままにはしておくわけにはいかない
体はすっかり大人の我が子の上半身を母は両方の細腕で持ち上げ 悪戦苦闘しながら引きずって家の中に入れた

その間に
少年は異次元の世界へ引き込まれていた
そこは雷もなく激しい雨もなかった
すっかり晴れあがっていた
穏やかな日がさして 果てしない花畑の中の別天地だった

綺麗な女の人が一人だけ立っていた
辺りは幻想的な空気に包まれていて いちじるしく靄がかかっていた
現実感がまるでなかった

女の人が囁くように言った
「トオル君ずっと待ってたわよ こっちへいらっしゃい おかあさんみたいに抱いてあげるから」
その誘いに少年は戸惑った

「それが嫌なら トオル君の望み叶えてあげるわ」

女の人が言った「母親じゃなくて 女になって抱いてあげるから こっちへいらっしゃい」
少年はその言葉に震え高ぶった
激しい性への衝動が既に少年の体に巣を作っていたからだ
しかし少年は
体の成長に心がついていけない自分を感じていた
自慰の後には 自分が汚い存在に思えてならなかった
たまらなく子供に戻りたくなった
母親に抱かれて甘える幼い子供の頃に
だから
自分のなかの性を母親には絶対見透かされたくなかった
隠しておきたかった

反抗期は性への目覚めといっしょにやってきたから

「トオル君どっちがいい おかあさんに抱かれたい それとも 知らないオネエサンに抱かれてみたい」女の人は二者択一を迫った
少年が訳も解らず 夢中で誘惑にそそのかされてしまった
それは極めて自然な欲求だった

母親は我が子にいきなり抱きつかれて吃驚した

少年は気がついたのだ
母親は安堵し 抱きついてきた我が子に出産の陣痛を思い起こして胸が熱くなった
涙をこぼさずにはいられなくなった


果たして少年が幻想のなかで選んだのは
母親か
魅惑的なオネエサン
どっちだったか
答えは
明かすまい

これを
読んでくれた人の
それぞれの心に答えは
委ねてしまいたいから




 

夜に星を

 投稿者:@すみっこ  投稿日:2017年12月10日(日)05時57分45秒
  ある一番星は
輝きたくて輝きたくて
暗闇が来るのを待っている

夜はというと
自分は側にいるよって
見てほしくて見てほしくて
明かりを探している

いつまでも
どこまでも

真っ暗になった夜の姿に
潔い力強さを感じて
その舞台で安心した星達は
一段と光を放っていく

人は星を
見たくって見たくって
綺麗な夜空を探している

そしたら
いつの間にか今の自分は
暗闇に隠されて
何故かホッとしている

わたしは星が好きなのか
夜が好きなのかわからない程
ただあまりにも空が
美しくて美しくて
その一部になりたくて
瞳を閉じて瞼に焼き付ける

星は昨日より今日よりも
あしたはもっと輝いていたい
そう語りはじめた

夜は凍える冬が近づくと早々に
高い星を迎えにいった
自分は一番の親友なのだと

大切な大切な友よ
今日も共に輝こうと待っている

 

あたらしい朝に

 投稿者:ひなの  投稿日:2017年12月 9日(土)21時35分40秒
編集済
  インターネットで買った
最新式だという体重計は
淡々と  三十九キログロムという
私の重みを告げる

いつもと変わらず
憂鬱なある朝のこと
お腹  太もも  膝の肉
確かめるように触る

昨日までと変わらず
ぷにぷにと柔らかくて
四〇キログラムを切った
喜びはつかの間

あと三キログラム  と
ため息混じりに呟いて
でも  その頃には
また同じことを言ってそうだ  と
一人  苦笑する

私はきっと凝り性で
自分に対する理想も高い
だから  一度始めたら
なかなかやめられない

そんなこんなで
積み上げたものたちや
積み上げていくものたち
学力  社交術
体型  容貌
つまらない見栄

だけど
ぜんぶ含めて私だもの

いつかそれらを極めた果てに
この身体を失ったとしても
それならそれでいいの

私が私でいるために
ごめんなさい  とは
言えません

ゆるやかに
穏やかなフィナーレを私に
 

冬の匂い

 投稿者:沢口リリキメール  投稿日:2017年12月 9日(土)11時51分56秒
編集済
  ~評不要でお願いします~


冬の匂いが満ちる

梢を吹き抜けた北風と戯れる
君の髪に

大学の帰り道 前方に伸びた
とけあう二人の長い影に

最後の夕陽は光を束ねて
水に浮かべた橙色の花びらのように
舗道を浸していった

交わす実体のない 恋の言葉に
有機的な結実はあるのか?

君はクスリと笑った
「そんなこと、あるに決まってるわ」

手編みのマフラーを
僕の首に巻き付け頬を軽くつねると

君はほほえみ
小走りで駅の改札口にのまれていった

毛糸の温もりが耳元でささやく
「出会ってはじめての冬だね」

冬の匂いが満ちる

X´masに賑わう恋人たちの
明るい会話のうえに


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※ひなのさん、お言葉ありがとう


 

バイバイ

 投稿者:つぐみ  投稿日:2017年12月 9日(土)00時53分48秒
  どこにも無いともう確信ついた
ああ、もう私は独りだ
心地よい絶望だ
借りた傘すら返さない奴さ
当然の報いだよ
折って溝(どぶ)に棄てたんだ
待ち構えていたピエロが
先をガジガジと齧って嗤ってた
見えないふりをしたよ
「もう、大人だからね」
欲しくないものはよくくれるけど
欲しいものはもらえなくて
「これはほしくない」って言うと
「そんなはずはない」って突っぱねて
圧しつけて
こんなこと言うと
ワガママだと言うんだろう
お前も奴らといっしょだな
窓が無いから
空の色が変わるのも見えない
朝が来たのもわからなかった
怖くなんてないさ
惚(ほう)けた人が勘違ったのさ
 

エルサレムに黒い雨が降るー世界が分断されていくー

 投稿者:中也  投稿日:2017年12月 8日(金)22時27分25秒
編集済
  世界が分断されていく

エルサレムの街が
緊張する
EU が瓦解し
移民を受け入れる国もない
1920年代のドイツのように3人に1人がホームレスの 時代が来るのか
行き場を失った移民たちが世界を彷徨う
人種差別が表面化し
1950年代のアメリカの公民権運動が再び起こる
民族紛争が世界の各地で勃発し
人類は今までに経験したことのない犠牲を払う

社会が分断されていく

グローバル社会の光の中で
経済格差がますます進み
貧富の差が
嫉妬や妬み
差別までを助長する
ヘートスピーチが
拡声器から
大音量で流れて
耳を塞ぎたくなる

国民が分断されていく

強者と弱者に分断されて
弱者が
強者になれなかった
自分の力不足を嘆く
弱者をみんなで支える
そんな時代は終りを迎える


戦争の緊張が
世界を走る


ポピュリズムが
大衆を熱狂させ
強いリーダーに
国民が期待する
自国の台頭が最優先で
リベラリズムは影を潜める

こんな時代に
僕は生きている


だから

想像しよう

あのときの
ジョンとヨーコのように

僕は
何が出来るのか
僕たちは
何が出来るのか
どうすれば
この分断を止められるか

想像しよう
創造しよう


愛と平和な社会を
分断されていく世界の中で

人と人とがつながって
世界がつながっていくことを信じて
未来に禍根は残さないために

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日はジョンレノンの37年目の命日です。
トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都に認めるというニュースが世界に衝撃を与えた。
紛争やテロが多発して、多くの人が犠牲にならないことを願ってやまない。

http://

 

(無題)

 投稿者:ひなの  投稿日:2017年12月 8日(金)21時20分16秒
  沢口  リリキ  さま

このたびの受賞おめでとうございます。
2年連続とは、ただただすごいと思うばかりです。
んんー、私もなにか応募してみようかなーと
思うのですが、いかんせん恥ずかしくて。
チャレンジできる姿勢と確かな筆力を持った沢口さんに
遠くから拍手とエールを送ります。
来年もいいご報告がきけますように。
このたびはほんとうにおめでとうございます。

三浦  さま

わー、ごめんなさい。
いつから誤字ってたんだろう。
教えてくれてありがとうございます。

島さんもごめんなさい。
次からは気をつけますね。

今回もどなたさまからもご返信は遠慮させて頂きますね。
島さんからのお叱りは甘んじて。
 

大地の果て

 投稿者:舞紅 次郎  投稿日:2017年12月 8日(金)19時30分28秒
  この大地の果てには何があるのだろう?
果てなんて無い
地球は丸いんだから1周して戻ってくるに決まってる
でも違うんだ
僕が言っていることはそういう事じゃない

科学で説明出来ること
それはきっと正しいのだろう
でも正しくなくてもいい
自分の答えが欲しいんだ

人間はサルから進化してないかもしれない
リンゴは木から落ちないかもしれない
地球は丸くないかもしれない

これはきっと正しくない
皆に不合理だって言われている
科学が一から十まで説明してくれる

だけど それでもいいんだ
それがいいんだ

正しくなくても 不合理でも
僕の 僕だけの答えが欲しいんだ
この大地の果てには何があるのだろう?
 

kazu.さま

 投稿者:ひなの  投稿日:2017年12月 8日(金)02時00分50秒
編集済
  「生まれ変わるための」にコメントをありがとうございます。

買いかぶりですよ、あれ2回目だ笑
そんな公式ができあがっていたとは、嬉しい限りなんですけどね。

私にとって化粧は鎧です。
鎧をつける前に身を清める、そういう禊です。
余分な感情は排水口に流して、社会と関わるための儀式。

だいたいはできててあとは見直して投稿するだけって
状態でその日を迎えるわけですが、粘っちゃいますよね。
ゆえにいつも駆け込みに笑

次回もがんばります笑
 

島 秀生 さま

 投稿者:ひなの  投稿日:2017年12月 8日(金)01時41分58秒
編集済
  「I'm hungry」にあまめの秀作をありがとうございました。

食べたいなんていう欲求はダイエット中の私には大敵な
わけで、とっくにいなし方をマスターしたはずの欲求に
振りまわされて、ふと気付くわけです。
どうやら空っぽなのは胃じゃないみたいだぞ、と。

買いかぶりですよ、と小声で言ってみます。
たぶん、いま同じテーマでもう1度書いてみても、
これ以上のものは書けないというぼんやりした確信があります。
気付きがあっても、それを広げられるだけの感慨がないんですね。
または、それほど深く考えていなかったのかもしれない。
あるいは、それほど身近な感情ではなかった。

じゃあ、書かなくても……と思われるかもしれませんが、
私の領域の端っこを知りたくなりました。
食欲と心の空腹に関してはここが暫定端っこですね。
また、年月が経てば変わるかもしれませんが……。

ちなみに、最近は肩肘張らない詩がテーマです。
古典ものも書きたいなぁ、と思いながらも、遅々として進まず。

そうしたら、何のために詩を書くんだろうと思って、
今は心の支えになっている部分もあり、
書かなくちゃと追い立てられる部分もあり。
忙しい現代人は時間の捻出がネックですね。

この度もありがとうございました。
後半作品とほとんど関係なくてすみません……。
 

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