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10月 6日(火)~10月 8日(木)ご投稿分 評と感想です

 投稿者:青島江里  投稿日:2020年10月18日(日)01時10分31秒
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  ◎10月 6日(火)~10月 8日(木)ご投稿分 評と感想です。



☆ただ風は吹くから~竹内結子に捧ぐ 小林大鬼さん


芸能界の衝撃の走る悲しいニュース。コロナ禍で孤独や不安に迷い込むことも多い世の中。益々「こころ」について考えていくことを必要とする時代になっていると感じられずにはいられません。

竹内結子さんに関しての初めての記憶は、とある海外にホームステイする番組にありました。その家の息子さんに「なんてかわいい子なんだ!」って一目ぼれされて、大照れされた場面です。その後、数年後に再会する場面までありました。お互いのその姿がものすごく純粋でした。

今回の作品の小林さんのあらゆる気持ち。一ファンとして、また、一人の人としての混じりけのない気持ちが伝わってきました。最終連の命を亡くすという部分には、彼女の爽やかなイメージが映し込められていて、ゆっくりとなびくように生前の笑顔が浮かんできました。木漏れ日のような光のようなものさえ感じました。

残されたご家族のかなしみを思うと、何とも言えない気持ちになります。同じように家族を突然亡くした遺族の一人として、忘れることのないかなしみと生活を共有することの重さが、少しでも薄らぐことのできる日がきますことをお祈り申し上げたいと思いました。追悼詩ということで、今回は評ではなく、小林さんと共に彼女のご冥福をお祈りさせていただくことを選ばせていただきたいと思います。



☆迷い子  投稿者:あさぎ さん


理想と欲求というものは、求めれば求めるほど膨らんでしまうものですね。
自分では気づかないうちに、変わって言ったりしそうですね。

また、人って理想と現実のギャップに悩まされたりする部分があったりして、この作品の
タイトルのように「迷い子」になってしまうこともあると思いました。詩の展開は、このような人の気持ちが描かれていて、人の匂いを感じさせてくれるものにもなっていると思いました。

ここ最近のあさぎさんの数作品は、動詞や形容詞など、言葉単体からテーマを拾い上げ
展開していこうとする傾向があって、言葉も少し固めであったりしましたが、今回の作品は、日常に感じた一部分からテーマを拾い上げていて、言葉に感じられていた固さも溶けてきたなぁって思いました。安心しました。

二連から六連までの自問自答の部分ですが、あと少し表現に工夫を加えたり、整理されるとかなり印象が変わってくると思いました。

テレビが伝えてくる
明日の天気は晴れ
そんなのってあんまりだ

ねえ、私、だれ

この部分ですが、この作品の中で一番良いなと思った部分です。何が何だか分からなくなった気持ちが伝わってきました。まさしく「迷い子」っていう表現になっているなと思いました。今回は佳作一歩手前で。



☆セルフネグレクト  投稿者:蓮見 丈 さん


派遣というシステムが本格的に導入されてから、働く人間にとっての負の要素は確実に大きくなったと思います。派遣という職種は、自由に働けるといううたい文句で大々的に公表されましたが、社内で一線を引かれて扱われる不自由さは、言い難いものがあると思います。

詩の内容はドキュメンタリーや何かの記事、あるいは物語を見ての描写でしょうか。描写に関しては、はっきりと状態のわかる描写だと思いました。

今回は一女性として、拝読させていただいたのですが、正直言って苦しかったです。性に関する部分が含まれていましたが、こんな事実があったんだと示されても、受け入れがたい表現もありました。また「アラフォー女の体」という限定された言葉は、この年齢の人間以外の女性でも、痛みを感じる人も多いのではないかなと思いました。

ある程度の描写力を持ち合わされた方。今回の作品はどのようにすれば、現時点より痛みの少ないものにできるのかということを、私なりに考えました。今回と似た内容のものであったとしても、例えば、ドキュメンタリーや映画や小説を見てもそんなに苦しくならないものもあります。「それは何故だろう?」って考えてみると、そこには必ず何処かに「こんな世の中は許せない」「どうしてこんな世の中になっちゃんたんよ」などのタイトルのような前置きや後書き、或いは作中にそのようなものを感じさせる含みがあったりすることに気付きました。今回の作品には、タイトルにも作中にもそのようなことを感じる部分が、個人的にはなかったように感じました。この作品に関しては、それが一因かもしれないですね。

考え方は人それぞれだと思うけれど、一人の女性の読み手として感想を書かせていただきました。女性が主のことが多いですが、男性が主や男女関係のないテーマの作品も拝読してみたいです。あてになりそうにない事ばかりを並べるような形になりましたが、描写というお力を持っていらっしゃる蓮見さんの、今後の何かのお役に少しでも立てればさいわいです。



☆空の言葉と風の言葉  投稿者:エイジ さん


早朝から、次第に太陽が昇って、体じゅうに光が射して包まれていく瞬間は、想像しただけで心地よい気持ちになると思います。

「空の言葉と風の言葉 」という言葉は、童話にも出てきそうなやさしい言葉ですね。

作品全体の雰囲気は、そのようなことも手伝って、とてもやわらかな雰囲気に描かれている作品になっていると思いました。

内容としては、空と風がこんな言葉を運んでくれたということになっているのですが、あと少し、踏み込んで作品の肉付けをされた方がよいのかなと感じました。例えば、なぜ耐えているのかということを、自身の心の内の悩みなどを感じさせるものを書き加えてみるとか。投影するものなどがあれば、また輪郭のはっきりとしたものが見えてくるような気がしました。今回は佳作二歩手前で。



☆走り出した景色  投稿者:みたこ さん


ふとした瞬間に、一枚の風景が浮かび、そこからさまざまな風景が、走馬灯のように浮かび上がってくることがありますね。

それはそれで、思ったら終わりということで、そのような時には、何も気を留めないままに通りすぎていくことが普通なのですが、作者さんは、そのような普通にピンとくるものがあり、詩の題材へと繋がらせることができたのですね。

自身が運転するという題材では、走っている自身が主人公で、筋を踏み外すと自己陶酔に陥りがちな作品に仕上がってしまう確率も高いのです。けれども、自身の走る姿をメインにおくのではなく、自身の目に映る人の走る姿をメインにおくことで、日々を走って行くというテーマを自然に描くことができたのだと感じました。

ところどころに、走っている人の姿と自身の今の姿や過去を絡めてゆくバランスも、丁度良い感じに仕上がっていると感じました。

取り上げたテーマの着眼点が、日常の中の非日常のような、ありそうでなさそうな内容になっているようにも感じました。テーマの伸ばし方と広げ方も大げさにならず、とても自然な作品だと思いました。今回は佳作を。



☆南半球の春  投稿者:キャベツ さん


この作品のキーワードは「背の高すぎる/あなたに会いに行く」になるのかな。

ひとつだったパズルをわざとバラバラにして、第三者につなげてもらうというような難しさがあります。

一連目の「ちっとも釣り合わないのに」と最終連の「背の高すぎるあなた」がつながる以外は、ほぼ不透明な言葉の様子にとらわれてしまいました。

「クラウトロック」は60年代のドイツの方で生まれた実験的音楽っていう言葉のことをさすのかな。「喉の奥」っていう言葉にも繋がるような気がしました。

全部をひとつにつなげて一つの意味を知るということになると、かなり抽象的な部分の色合いが濃すぎて、なかなか難解な感じです。個人的には深い部分まで読み解くことはできなかったです。力不足でごめんなさい。

個人的には、このような難解の部分に、幾らかの鍵穴のようなヒントになるものを設けてくれたら、その意味を解く楽しみが増えるかなって思いました。



☆女の宴  投稿者:レノン さん


学生の頃は、学生という同じような日常にあって、集まることに関しても、都合がつけやすかったけれど、卒業してからは、しだいに違う日常になっていって、みんなの都合がつく日を探すことも一苦労だったりしますね。だからこそ、みんなで集まれることは物凄く嬉しいことですね。

「缶のままで乾杯!」からは、気を使わなくていい仲間感が。持ち寄りの料理の場面からは、節約して楽しむという生活意識や自分の為より人の為に奮闘する日々が感じられました。しっかりものがぽつりとこぼす弱音に「うん うん」は女子会あるあるですよね。

気心知れた同士で遠慮なく泣き笑いできる時間。たしかに「いつまでもこうしていたい」という気持ちになりますね。作品を通じて、女子会の楽しさがどんどん伝わってきました。

この盛り上がりの後の帰り道の部分。詩の最終の部分は、この大きな部分を受け皿にする部分でもあると思うので、月を見上げてそっと笑みを交わすというのみでは、少し弱い感じもしました。あと少し、印象付けられる表現を探すことができれば、この作品は更に眩しさの多い作品になると思いました。今回は佳作半歩手前で。



☆モミジともみじ  ※  初恋    投稿者:じじいじじい さん


今回は二作のご投稿ですね。初めは「モミジともみじ」です。

モミジの色ってとっても魅力的ですね。作中にあるように、持って帰りたくなってしまいます。そして、その形も魅力的ですね。小さな子の手に見えますね。小さな子の手にみえてしまうと何ともいえない愛おしさも生まれますよね。

四連目の「おとうとの/てのひらにてて」は「おとうとの/てのひらににていて」の方がいいかな。それに合わせるとしたら、三連目の「ゆびがのびてて」は「ゆびがのびていて」になるかな。

同じく四連目。おそらく、おとうとの手と持って帰ったモミジを比べているのだと思いますが、人によっては、持って帰った何枚かを比べているようにも思えるので、子どものお手てのようなかわいいモミジということを、主にしたいと考えているのなら、表現を再考する必要がありそうですね。季節感のあるかわいらしい作品にだと思いました。

続いて「初恋」です。

まるで小川の光の流れをそばで眺めているかのような気持ちになれる、清潔感の溢れる光に満ちた作品だなぁと感じました。

とても素敵な思い出の一場面ですね。この詩の世界に「どこでもドア」で行かせていただき、実体験させてもらったら、心臓が高鳴りそうです。

ただ、とっても思い入れの深いものを描く時って、書きたいことに満ち溢れちゃうんですよね。ある程度の期間をおいて、再び読み返し、会話の前後で省略して意味合いを持たせるものがあるのかを探りつつ、整理をしてゆけば、更によいものになると思いました。今回は佳作一歩手前を。



☆無心のススメ 中也さん


ただ生きているということ

このようなテーマについて描かれてゆくのですが、最初にきっちりと、読み手に対してそのリズムを植え付けさせることに成功されていると思いました。

写真を撮っている

青い空と白い雲を

日に日に変わる様子に
魅せられて

このようなモチーフを前置きすることで、テンポを自然とイメージすることができました。

そして、作者自身も、最初から最後までこのテンポを通すことで、「ただ生きている」を
ひとつのカタチを完成させることができたのだと思いました。

更に、空の写真を撮ることと人生を重ねることで、色彩を感じさせるものに仕上げることもできていて、ところによっては虚無を感じさせることもあり、単純なようにみえて、単純ではないものを感じさせてくれました。

見ている場所は
いつも一緒なのに
見ている景色は
いつもと違い

見ている景色は
いつも違って
見ている私は
いつもと同じ

各連の間合いの取り方のよさからもくるのか、作品を全体的にみても、上記のような思いを感じさせてくれる雰囲気が漂っていると思いました。

「ただ生きていく」

このようなテーマはある種、漠然としてつかみどころのないような気持ちにおちいりそうになりそうですが、作品の基盤をていねいに整えていることにより、まるで雲の流れをみているかのような気持ちで「いつものように生きていく」テーマを読むことができる作品に仕上げることができたと思いました。

何ともないようなことを、何ともないように、そして、少し深いところで意味のあることを感じさせてくれる作品に仕上げることができるのは、ある程度の経験と、行間や全体的な流れを考える技量が必要となってくると思います。今回の作品はそのようなことを感じさせてくれる作品だと思いました。佳作を。



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小さいものが集まって、ひとつの大きなものを生み出している感動!!
子どもの頃のあの感動に何度も巡り合わせてくれます。
今年はいつもより遅かったなぁ・・・。金木犀がやっと咲きだしました。

寒暖の差が大きなこの頃です。みなさまどうぞご自愛くださいね。

今日も一日おつかれさまでした。
 
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