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年年歳歳 人同じからず

 投稿者:耀子メール  投稿日:2019年 3月12日(火)05時15分22秒
  如月から弥生にかけては梅の季節だ
我が家の庭には
紅梅白梅しだれ紅梅二本の
四本の梅の木がある

年が明けると
梅の枝にかすかな春が兆してくる
少しずつ大きくなる膨らみに
私も今年への希望を膨ませる

暖かい陽気に誘われて
梅一輪が開くと
私はその一輪の花を愛ずる
「とても綺麗よ」と優しく触れて

二輪三輪二部咲き四部咲き六部咲き
ああとうとう八部咲きだ
そして満開となって
その見事な姿でしばらく楽しませてくれる
それは毎年変わらない
我が庭のルーティーンのようだ

そして今年も また
満開に開いた紅い花も白い花も
桜にだって負けないよと
しばらく私を楽しませ 散っていった
やがて庭に散り敷かれた花びらにも
私は思いを馳せる
この梅の美しい季節に逝った 夫へ
このお気に入りの我が家から旅立った 夫へ

そして 初唐の詩人 劉希夷の漢詩を思う
「年年歳歳花相似たり 歳歳年年人同じからず」
この見事な紅梅白梅は毎年同じように美しい
しかし この梅を愛した夫はもういない
長年お願いしていた 植木屋さん夫婦も逝ってしまった
そして いつものように梅の木を見上げている
私もまた 一つ歳を重ねたのだなあ

 

3/11あれから

 投稿者:小林大鬼  投稿日:2019年 3月12日(火)02時27分25秒
編集済
  あれから運命が変わった
いや宿命と言っていい

震災が襲ったあの日から
被災地も日本も変わってしまった

被災地は過去になりつつあり
日本は頑張ろうから
素晴らしい国となってしまった

津波も原発事故も禁じられたように
文字も画像からも消え失せ
形ばかりの無機質な復興に
また東京にすべてが動いている

ばらばらになった家族
元に戻れない現実

我々はあの日を忘れて
また金や資源や電力を
湯水のように使い始めて

雨が降る
涙混じりの雨が降る
思い出は帰って来ない

被災者はこの国の被害者か
あの日の記憶が止まったまま

数多の命と魂を祈りつつ
託された意味を思いながら
あの哀しみを噛み締めながら

心の闇に火を灯しつつ
流れるばかりの今の時代を
まっすぐに人々と生きる
 

青島江里様

 投稿者:小林大鬼  投稿日:2019年 3月12日(火)02時23分7秒
  「ポケモン探し」に感想ありがとうございます。
無機質さ~ポケモンだけでなく、Instagramなど現実よりリアルを感じるのでしょうか。
アンチテーゼを含めて、作品の題材にしました。
 

この街

 投稿者:ロバ  投稿日:2019年 3月12日(火)02時12分59秒
編集済
  この街の道を歩いている
あの頃の この路地の あの辺りの人声が
胸を焦がす


その路地から出てくる老婆は いつも抱き犬を胸に
細糸が開いたような 真っ赤なガーベラの花の見ながら
言葉少なく笑顔だけで 一日を伝えていた


煤けた古い家々も そこに棲む人たちがいた
野良猫たちも好みの方向から来て
所々に居座っり 人間たちへ睨みをきかしていた


変貌していく街 あの頃の桜並木も消え
記憶から眼底へ語りだす
そこには美容院があり 隣に垂さがる萩の群れ


歩くまい、 これ以上。
人の笑顔と 噂話も聞いていた
シャッターばかりになった この国道に


魚屋 八百屋 肉屋 薬局 大きな家 下駄屋 果物屋 床屋・・
連なっていた街の通りに
古くなったシャッターが 墓石みたいに立ち並ぶ


シャッターの遠い奥に あの顔 あの口調
店の初代の親父さんも 奥さんの顔も その家族も知っていた
それだけで この街の人間なのだ
 

真夜中の溜め息

 投稿者:かすみ じゅんメール  投稿日:2019年 3月12日(火)01時27分15秒
  長い夜の雨は
ぴち、ちっ と
一つずつ落ち弾ける
滴の音に変わり

部屋を埋め尽くす
冷たい暗闇は
毛布から食み出した
スウエットを強張らせる

寡黙に流れて行く時間の中で
煙の見えない煙草は
オレンジ色の
小さな火玉を光らせながら
幾度と無く燃え尽き

取り留めの無い妄想だけが
ぼんやりと開いた瞳から溢れ出し
次々と暗い宙へ
染み入るように溶けて

はぁ、さらりと
味気なく消えてしまう

またひとつ
開け放たれた窓に
少し離れた
川沿いを走る貨物列車が
くぐもった騒音を投げ込みながら
通り過ぎると

息を潜めてしまう程の静けさに
寂しさが胸の奥に
じわり滲み出す

抑え込めない
もどかしさを抱えながら

やがて訪れる
モーニングブルーを
独り
ただじっと
待ち焦がれる
 

青島江里 さま

 投稿者:なおきちメール  投稿日:2019年 3月11日(月)18時45分59秒
  励みになる評と感想を、ありがとうございます。
これからも自分の気持ちを見ていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
 

魂の重さ

 投稿者:  投稿日:2019年 3月11日(月)18時38分48秒
  ドブの中を泳いでいく
太陽通して雲がみえたよ
風に吹かれて 気の気きのまま
形を変えて流れてく
誰もいない空で
千切れて 千切れて
消えてしまえばいいのになぁ
 

春光

 投稿者:ともりん  投稿日:2019年 3月11日(月)17時24分3秒
  神が残酷か
人が残酷か

そんな問いに私たちは苦しみ続ける
しかし、その道に小さな花が咲いていることに気付けたなら、きっとまた春は微笑む

あの日は
私たちの何を奪ったのか
私たちに何を与えたのか

震災の2年後
私は詩を書き始めた
私自身、地獄のような日々を送っており、それが落ち着いた頃ある詩集と出会った
図書館で何気なく取った本が私の人生に彩りを与えた

そうだ、生きなくては
生きなくては―――

震災で大きな被害は私の周りでは無かった
だが、広い福島に絶望が走ったのは確かだった
それは日本全体も同じ
同じはずなのに―――

8年経ち私はペンを握っている
あの日は“何か”を動かしたようだ
人々の陰と陽に影響を及ぼしたのだ
いや、それはきっと的確ではない
私はそれらを表現できぬままペンを走らせる
未熟な詩人にとっては高すぎる壁―――テーマである

私に詩を書く衝動を与えた作品
それは題名のないこんな詩であった

「さうしてただの一分たりとも
自己から撤退せず
それでも生きて生きて
最後の最後まで生命(いのち)あるものでなくてはならない」

生きよう、何があっても
福島にまた春が来る―――


※「さうして…」ボリース・パステルナークの詩集〈晴れよう時〉(未知谷)から。

 

青島江里 様

 投稿者:樺里ゆうメール  投稿日:2019年 3月11日(月)10時50分59秒
  「あとのまつり」にご感想をくださり、ありがとうございます。
人に作品を読んで頂くのは初めてなので、独りよがりな詩になっていないかが不安でした。しかし、
青島様のご感想を読んで、自分なりの表現方法も悪くはないと思えました。
私の作品の最初の読者になってくださり、本当にありがとうございました。
 

青島江里 様

 投稿者:矢島  投稿日:2019年 3月11日(月)09時11分28秒
  拙作「影狼」に御感想くださり、ありがとうございます。
詩の長さというか表現が足りず、ただ読みにくいだけの詩になってしまったように思います。
そんな中でも丁寧にお読みくださり、頭の下がる思いで一杯です。次回はもっと読めるものを投稿したいと思います。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
 

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