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月の道

 投稿者:草香メール  投稿日:2018年 8月14日(火)15時04分54秒
  夜の海岸線
月が追いかけてくる
やっと見つけた
真直ぐに向き合う道
さざ波に誘われながら
ふんわりふんわり渡っていく

地平線の上に浮く月と
ゆったり交信する
ー旅はいかがでしたか
ー試されて
 生かされて
 面倒でした
 何を遺せたのかはわかりません
ーお忘れものはございませんか
ーすべて捨ててきました
 もう戻りたくありません
 これからの旅を楽しみたいです

わたしの魂は
夜明けに向かって
銀色の道を
潮風に吹かれながら
ふんわりふんわり渡っていく

http:// 

 

羅紗バサミ

 投稿者:草香メール  投稿日:2018年 8月14日(火)14時52分25秒
  引き出しの中で
出番を待っている
鈍く光る 羅紗バサミ
シャキリシャキリと
衰えていない音

亡き父は
厚い布の他に
何を切ったのか
刃を広げ丁寧に研ぎ
油を浸み込ませた布で拭き
ふーと息をかけ 陽に翳して
子どもはさわるなと言い
そっとしまった

とうに扱いに慣れたわたしも
厚い布の他に
切りたいものがある
シャキリシャキリ…
空切りしながら
なおも付いて回る
厄介なあの縁
弱さ故か

二枚刃が哂う
「錆びていないよ
 切れるものなら
 何なりと…」

http:// 

 

ぬくもりにつつまれて

 投稿者:江見 由宇  投稿日:2018年 8月14日(火)13時35分25秒
  その人のことを
思って
考えて
悩んで
迷って
えらばれた ギフト

この世で
わたしが
はじめて
受け取った ギフト

それは 名前 なんだろう

この世で
わたしとして
生き続ける

わたしの 名前





一生 この子が向き合い続けるものだから

安易にイメージが作られてしまう
字や言葉は
避けましょう

こんな子に育ってほしいと
私たちの期待や希望をこめるのは
やめましょう

この子らしく生きるために
自分の名前が
この子の負担になってはいけない

どんなふうに生きるかは
この子の
自由なのだから

そして
名前は 人から よばれるものだから

よぶときも
よばれるときも
心地良いと感じる響きにしましょう

さらりと
空気のようによりそう
そんな名前にしましょう

一生 この子の持ち物となるものだから


いつか
まわりを羨んで
もっとちがう名前がよかった と
この子は
言い出すかもしれない

そうしたら
きちんと伝えましょう

私たちにとって
あなたは「特別」で

どんな名前でも
どんなふうに育っても

無条件に 可愛いのだと
無条件に 愛しているのだと

そのままのあなたが
いいのだと


たとえ

生まれてくるこの子が

健康で
なくてもいい

何かに秀でてなくてもいい
世間一般の普通に当てはまらなくてもいい

無事に
無事にこの世に生まれてきてくれたら

あなたに会えたら

愛をこめて
感謝をこめて

あなたによびかける

あなたの 名前を



 

不揃いな花束を受け取って

 投稿者:@すみっこ  投稿日:2018年 8月14日(火)09時57分51秒
編集済
  どうしてだろう
明るい花というだけでは
心は奪われない

いつもの日課で
花屋に立ち寄ると
こちらを見ていたのは
たくさんの目立つ黄色い花たち

私の心は少しも動かされない
あぁ夏と言えば
この花が眩しく咲き誇る季節なのか

皆似ていると思っていたら
見つけたのだ

細い花びらをした
真ん中も全てオレンジ色で
私の不揃いな乱れた心を絡めて
中心からギュッと
ハートが勢いよく溢れてくる

この向日葵は
まだまだ力強く咲き続けるよ

八重咲きの花束も
素敵だねって
きっと誰かが受け取ってくれる
 

八月十五日

 投稿者:山下 一歩  投稿日:2018年 8月14日(火)09時54分12秒
  何て暑い
茹だる様に暑い
今年の暑さは尋常ではない

大袈裟ではなく
日なたに出るのは
自殺行為以外の何物でもない

目を真っ赤にして
血走った太陽の異常さには
鬼気迫るものがある

ぎらぎらとこれでもかと
刺す様に照りつける
太陽の下

滴り落ちる汗を拭うと
ふと
蘇る旧い記憶がある

遠い日を見つめて
「あの日も
とても暑い日だったよ」と
言葉を振り絞った古老の後姿

忘れる事が出来ない
涙の記憶

日本中が絶望と悲しみに
包まれた暑い日

時が止まってしまった
日本の夏

炎天の空に隠された
消える事のない
哀しい歴史
 

 投稿者:山下 一歩  投稿日:2018年 8月14日(火)09時36分6秒
  雑木林を歩いていると
一匹の蝉の子供が
私の肩先に留まった

そのうち
飛んで行くだろうと
知らん振りして歩いていたが
いっこうに飛ぶ気配がない

立派な欅でも
堂々とした桧でもない
しょぼくれたこんな
唐変木に留まるなんて
趣味の悪い蝉だなと
苦笑いしながら心で呟いた

そうしている間も
少しも飛び立つ気配がない
ほんの一分にも満たない時間だけれど
一緒にいると
なんだか
蝉と友達になれた気がして
愛しく嬉しくなって来た

肩先に付けた
粋なブローチにも見えて来た

特別な勲章を貰ったみたいで
ピンと背筋を伸ばして歩いた

このままずっと
傍に居てくれたらいいなと
思っていたら

途端に
一片の風が吹いて
今度ばかりは木立の奥へ
飛び去ってしまった

肩先で
一抹の寂しさだけが
揺れていた

蝉の一生は短い
儚い命を悔いなく生きろよと
心で祈った

木立の隙間から
蝉の鳴き声が
一斉に夏空に響き渡る
 

巣立ちの時

 投稿者:小林大鬼様  投稿日:2018年 8月14日(火)01時57分8秒
  見上げると軒下に巣がある

七月も過ぎようとしているのに
もう親と同じ姿をしているのに
まだ飛ぼうとせず
小さい巣の中で
口を開けている

臆病で甘えん坊の燕よ
早く巣立て

巣にいれば楽だろうが
親もそう面倒は見切れまい

蒸し暑い炎天下で
巣の中の燕は
まだ空を見ていない
 

島秀生様

 投稿者:小林大鬼様  投稿日:2018年 8月14日(火)01時49分33秒
  「昼の蝙蝠」に感想ありがとうございます。現代詩の形や考え方は様々あるようですね。
ここでは投稿にあった詩を出しますが、一行でも長くても詩は詩~作品に詩情を感じるかどうかだと思います。

この作品は帰りに隣りに座っていた時の光景を詩にしたものです。自分が詩を長く書く時は見た情景を詳しく描きたいからです。
今まで短い詩で投稿してしまって、いろいろご迷惑をお掛けしました。
 

島 様

 投稿者:ゆき  投稿日:2018年 8月13日(月)21時32分10秒
  「おにぎりの詩」に評とアドバイスをありがとうございました。丁寧に読んで下さり感謝しています。実家で男性がおにぎりを握るのは祖父から始まったようです。素敵な素材だとおっしゃって下さり嬉しかったです。どうもありがとうございました。  

白い秋

 投稿者:桔梗メール  投稿日:2018年 8月13日(月)16時45分26秒
  ときを置いて移り替わる
蝉の鳴き音に身を任せ
過ぎる一日

夏の初めの小さな蜩
今は耳をつんざく油蝉
もうすぐ法師蝉が鳴くよ

夏に疲れたからだは
辛うじて油蝉の強い響きに
支えられている気がする

やがて法師蝉は
白い秋を連れてくる
さびしいけれど好き

去っていった誰かが
振り返ってくれる
そんな気がして

メランコリーに
ゆらゆらと浸る
そんな気分
 

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