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煮え湯を飲まされる

 投稿者:ロンタロー  投稿日:2018年 8月 8日(水)11時19分34秒
  あの頃を思い出す
月日が流れても
あの頃の思い出に
いまでも苛まれる

はじめから
冷やかされていただけなのだろうか
真に受けた自分が馬鹿なだけだった
のかもしれない

「腐ったユリは雑草よりも酷い臭いがする」
と云ったのはシェークスピアだったろうか
幻想は必ずといっていいほど
幻滅に変わり
幻滅に終わる
そして
いつも現実だけが残される
重苦しくも空っぽな現実だけが
いつも何食わぬ顔でそこに在る
夢見た者の成れの果てのように

もう随分と昔の話だけれど
あの人たちは
まだ元気だろうか
複雑な思いが
いまでも行き場なく
ただむなしく空転して
いたずらに時間が過ぎていく
 

(無題)

 投稿者:こたきひろしメール  投稿日:2018年 8月 8日(水)08時25分27秒
  ルール破りなるので「約束は「削除しました。  

人間一度産まれてしまったら

 投稿者:こたきひろしメール  投稿日:2018年 8月 8日(水)06時47分43秒
  母親の腹の中はいっときの滞在場所だから
人は誰でも一度産まれてしまったら
そこには戻れない

とは言っても
人生をもう一度やり直したい

切に思うことは
誰にでも起こりうるだろうから
その為には
スタートラインに戻って
もう一回
ヨーイドンしなければならないだろう

そうなったら
下品な物言いになるけれど
出発点が母親の股ぐらだった訳だから
それ以前の所に構えていなければならないだろう
お袋も親父も既に他界してしまった我が身としては
到底実現不可能だ

第一人生の大半を過ごしてしまってから
生まれ直したいなんて
むしがよすぎるだろう

カミサマの怒りをかうに違いないから
諦めて素直に
このままゴールに向かうのがいいに決まってる

結論として
人間一度産まれてしまったら
それぞれの運命の河を
ただ流されるか
精一杯自分の力で泳いでいくか
二通りしかない

たとえ行き着く先に
同じ断崖絶壁の滝が待ち構えていたとしても




 

 投稿者:クレヨン  投稿日:2018年 8月 7日(火)23時00分21秒
  大きな水槽の中に立っている。
目の前には白い壁。
私は何も書かれていないそれをひたすら見つめる。
自分のなすべきことを思い出すと水槽の中に水が入ってくる。
そんなことを気にもせずただ見つめる。
次々となすべきことを思い出す。
水は私の体の腰のあたりまで入っている。
しかし私は壁を見つめる。
また、なすべきをことを思い出す。
そうしていると水槽から水が溢れ出した。
それでも私は壁を見つめる。
水は溢れ続ける。
なすべきことが増えるたびに逃げるように壁を見つめる。
溢れた水は戻らない。
水が溢れ続ける水槽の中で私は壁を永遠に見続けて朽ちるのだろう。
手を差し伸べる者もいないこの中で、水槽から出て呼吸をすることなくただ壁を見つめ続けている。
 

 投稿者:あさぎメール  投稿日:2018年 8月 7日(火)21時04分39秒
  空いた穴
塞ぐには深すぎて
何だか眠くなる

枕を
忘れたことに傷ついて
大声あげるも
誰にも届かない
空いた穴
深すぎて

ひとまず
夜明けまで
塞ぐこと
がんばることにした

空いた穴
深すぎて

明けない
 

私を窒素と呼んで

 投稿者:ひなの  投稿日:2018年 8月 7日(火)20時40分15秒
  悲しかったことを
割り切ったふりして
傷付いた心をしまいこんだ

時がくれば
傷も癒えるから
今は触れないでおこう、
そうしよう、と

じくじくと疼くまま
埋葬された痛みは
涙の底を
いたずらに刺激する

自分の両手さえぼやけて
輪郭を失った
あやふやになってしまった
私という存在

このまま私が
滲み出して 染み出して
世界の一部になったなら

私を窒素と呼んでくれる?

私が形をなくして
私の自我がほどけてしまえば

私を窒素と呼んでくれる?

当たり前にそこに在る
何かと結合して
形を変えたりして
ずっとそこに居られる

無為 無自覚に
二酸化炭素を吐くだけの私でも
受け止めきれない現実に
ただ泣くことしかできなくても

こんな私でも
当たり前のような顔で
明日も生きていかなきゃ
いけないから

私を窒素と呼んで

頬の涙はまだ乾かなくても
呼吸は情けなく震えていても

それでも
生きていくと決めた
私だから
 

灯篭流し

 投稿者:ゆき  投稿日:2018年 8月 7日(火)12時53分23秒
編集済
  川へと続く砂利道の上に置かれた
道しるべのような蝋燭の火が
風に揺れながら辺りを照らし始めた夕暮れ

川縁が厳かな空気に包まれて
手にした灯篭をまだ暖かい水に
そっと流していく

灯篭に乗れた魂は幸せな魂

隣にいた腰の曲がったお年寄りが
そう言って両手を合わせた

川の流れに乗ってゆっくりと
名残惜しそうに帰っていく魂

来年もまた来れるようにと
見送る人々の願いに

灯篭の蝋燭の火が
大きく燃えた気がした



 

夏の灯

 投稿者:小林大鬼  投稿日:2018年 8月 7日(火)02時23分47秒
  あんなに鳴いたから
後は脱け殻さ
燃え尽きたように
転がる蝉達
 

不毛の線、刻む

 投稿者:月水紗々  投稿日:2018年 8月 6日(月)21時33分13秒
  ゆっくりと、受け入れていけば、
ほんものなのか
幻想なのか
実際なんでもよくなって。
それでもちゃんと温かくって。
確かにそこには重さがあって。

包まりたい、
沈んでいきたい、
願ってしまう。

思い返せば
哀しくなるのに
わたしはそれをどうにもできない

いまだけでもいい、
夢でもいいから、
泳いでいたい

そういうふうに望むのは
たしかに色づかされているからで。

色濃くあるのは、

私なのでしょうか


あなたなのでしょうか
 

夏天

 投稿者:三澤新太郎  投稿日:2018年 8月 6日(月)00時30分49秒
  白くて小さい光の球が
走行中の霊柩車につきまとい
前へ行ったり 後ろへ戻ったり
左右の窓からひっきりなしに中を覗き込んでは
白布に包まれた棺桶に声をかけていた
そう 光の球は…病死したぼくの母さん

母さんは苦しんで 苦しんで
気絶したまま死んでいった
母さんは血走った目をカッと見開き
なにがなんだかわからないうちに息絶えた

そして
母さんは自分が死んだことに
まだ気づいていない
必死になって自分の亡骸に声をかけていた
起きてよ 起きなさい!
まだまだやりたいことがいっぱいあるのだから
起きて 起きてよ!

つい今朝方 病床で看取ったぼくと弟が
光を失くした母さんの目に映っていた
母さんの涙が乾いていくと
ぼくらの姿も消えてしまった

散水車がアスファルトに打ち水をし
夏の日差しが行く手に虹をかけたとき
ようやくあきらめたのか
光の球は速度をゆるめて
霊柩車の後ろをうなだれてついて行った

火葬場につくと光の球は
煙突の上にちょこんと座って
山の向こうに見えている我が家をみつめていた
そして 生きているうちに
やれてよかったこと やれなかったこと
美味しかったもの 綺麗だったもの
楽しかったこと 悔しかったこと
すべて思い出しているに違いない

やがて
黒煙がゆるゆるとけだるそうに登り出すと
光の球は夏天の遥か上をめざして
煙とともに
思い出とともに
ゆっくりと登って行った



 

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