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葉と花

 投稿者:夕月 知李  投稿日:2019年 7月 2日(火)08時12分57秒
  ひとつの命が終わっていく
そしてまた
ひとつの命が始まっていく

ゆっくり ゆっくり

枯れて水面に落ちる木の葉のように
水に浮かび咲き開いていく蓮の葉のように

ゆっくりゆっくりゆっくり...

私たちはそれを
見送りながら
見送られながら
時代を超えていく

どちらが
正しいとか悪いとか
悲しいとか嬉しいとか
そんなことではなく

そのあいだが愛おしい
ただそれだけ
愛おしくすればいいのだろう

そういう時代で、私でありたい


 

斎藤純二様

 投稿者:エストリン  投稿日:2019年 7月 2日(火)08時08分20秒
  二作を読んでいただき、ありがとうございます。
扉は重要なキーワードのようです。
グレーな詩も、前向きな詩も、私の一部です。
一方の詩に、佳作、ありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。
 

初夏、囁くような奏で

 投稿者:かすみ じゅんメール  投稿日:2019年 7月 2日(火)06時15分12秒
編集済
  窓辺から
軟らかに射し込む

朝の
白金の光を瞼に乗せて
じわり染み透る温もりに
束の間
心地よく浸り

部屋に流れ込む
緩やかな風を掌に一つ掬い
すふうと、涼を吸い込み
そっと放した

見上げた視線の先には
紛れもない夏色の空
大きな羽根を
力強く広げるように輝く
太陽が
悠々と散らばり泳ぐ積み雲を
生き生きと
目映く照らし出す

花片高く
舞い踊るように
駆け抜ける、囀り

鮮やかに色濃い
緑多き町の風景を見渡し
幾つもの一瞬を
切り取り
瞳に残して

心にさらり
綴られる言葉
雑記帳の頁に赴くまま
記し、眺めながら
ほっと
甘く笑みを溢す

物静かな隣人の佇む
脇部屋からは
懐かしい
オルゴール調の旋律が
微かに届き

優しく
胸の奥まで、響いている
 

斎藤純二様へ

 投稿者:埼玉のさっちゃんメール  投稿日:2019年 7月 2日(火)05時26分34秒
  評価を有難うございます。
『傘の花開く季節』この言葉を褒めて頂き恐縮致します。
季節が移り変わっても、隣に居る貴方とは、変わらずに歩んで行きたい。と表現をしたかったのですが、まだまだだと感じました。
実は、斎藤先生と同じく、花に興味を持ったのも最近で、自分の傘は、恥ずかしながらビニール傘なのです。
他の人の色とりどりの傘を見ているうちに、この詩を書いてみたいと思いました。
次回作の評価も宜しくお願い致します。
私も、英語を話せるようになりたいですが、なかなか難しいです。
 

斎藤純二様

 投稿者:小林大鬼  投稿日:2019年 7月 2日(火)02時06分28秒
編集済
  「雀の夢」に感想ありがとうございます。
まさか推敲の詩人山之口獏の詩が出るとは思いませんでした。思うままに勢いで書いた作品であまり深く考えず出した感はあります。
ねずみの詩を改めて読み直して、今後に活かしたいと思います。
 

齋藤 純二 様へ

 投稿者:中也  投稿日:2019年 7月 1日(月)22時37分58秒
  批評していただきありがとうございます。
心に余裕がないのか、長い散文詩を書いて、大切なことを忘却してしまったのか、なかなか自分でも納得のいく作品が書けない状態が続いています。
くれ様に続いて齋藤様に良いアドバイスをもらったので、少しずつですが、感を取り戻しはじめた感じがします。まだまだ道半ば、このサイトに投稿しながら、力をつけていきたいと思います。
今後とも、よろしくご指導お願い致します。
ありがとうございました。
 

齋藤 様

 投稿者:ゆき  投稿日:2019年 7月 1日(月)21時57分47秒
  こんばんは。
「向日葵と君」に評と感想をありがとうございました。この詩は迷いながら書いたので、(特に最後の連)きちんと読者に伝わるものに出来なかった様です。ストーリーにもう少し触れる事など、色々とアドバイスを下さり感謝しています。
「皆さんはどんな夢を描いていますか?」とありましたが、私の夢は持病を治してまた健康な身体になったら、旅行に行きたいです。特にイタリアやスペインに興味があります。時間がかかってもいつか必ず叶えたい夢です。齋藤様の夢も叶います様に。
 

2019/6/25(火)~2019/6/27(木)の感想と評になります

 投稿者:齋藤純二メール  投稿日:2019年 7月 1日(月)20時36分19秒
編集済
  色鉛筆               ぷっしゅ さん               6/25


初めまして、ぷっしゅさん
齋藤と申します。よろしくお願いします。今回は初回ということで、感想を書かせていただきます。

一読、むっむっ、難しい、と。
再読、これはけっこう深く味の出ている作品に思えてきたぞ。再再読、いろんな解釈ができ、いい作品に気がつく。読者によってそれは違ってくるかもしれませんが、そんなところもこちらの詩作のおもしろいところですね。

色鉛筆の色(個性)はもうすでに知っている。色を重ねてみればだんだん黒(社会や学校にきっちりハマって同じ色になっていく)に近づいていると。そんな感じで私の場合、ぷっしゅさんの作品に入り込んでいましたね。

それなら自分だけは個性的に生きて行こうじゃないか、芯で書かずに削らず書いてみたり、色鉛筆の根本的な存在すらどうなんだよ、っていう発想もおもしろいですね。
しかし、変(個性)にこだわっている状態じゃ「変」ではない。そんな言葉も聴こえてきた気がしました。
そして最終連、『「変」と言われなくなって  / 僕は初めて変になる』。ここが難解でした。しかし、ここは「変といわれなくなった。世間では普通に見える自分は、とっても変なこと、異常なことなのだろう」と、集団と同じ色の状態は「変」としかいいようがない、そんなメッセージが聴こえてくるようでした。ということは、普通のひとたちみんなが変だってことですかね。的外れの場合はスルーしてくださいね。そのように拝読しました。
とても興味深い作品です。またのぷっしゅさんのご投稿を楽しみにお待ちしています。




雀の夢                  小林大鬼さん             6/25


弱った雀を見かけ居た堪れなく手を差し伸べる。  「かわいそう、元気に飛んで」といった気持ちになるこのような出来事は、少なからず経験することがあるでしょう。
一度はそこから遠ざかるが、やはり気になって雀の様子をみて、道端から安全な所に置いてあげる。かわいそうと思っても、なかなかできることではないと思います。手を差し伸べるその優しさに読者もどうにか助かって、と願うのです。
しかし、翌日には雀の姿がない。こうなるといい方にもなら悪い方にも考えられるので、どうなったんだよ、と聞きたくなってしまいますが、分からないことは分からない、生きて空を飛んでいて欲しいと願うだけですね。

丁寧に状況を描いていますので、心情を捉えることのできる作品になっています。ただ、詩として拝読後の苦味(余韻)がもっとでるように工夫すれば、読者の心へもっと引っかかる作品になると思います(終わり方ですかね)。例えば山之口獏さんという詩人の『ねずみ』という詩があります。ご存知かもしれませんが、不条理なねずみの死を描いています。死んだ後のねずみの話で小林さんの作品とは、設定が違いますが、拝読後にこの苦味はなんだろう、といった余韻が続き、その場面の映像が心に焼き付く感じがあります。
もう少し後半を推敲(加筆)されるといいと思います。

評価は「佳作一歩前」となります。





向日葵と君                ゆき さん               6/25


向日葵が君の微笑みのように見え、夏を想い出してしまうのでしょう。真っ直ぐに伸び太陽を見つめる素直な君を羨ましくもあり、自分も今は君を真っ直ぐの見ていたい、といった場面が雰囲気を出し上手くまとめています。

五連に「僕にとっての夏は君が残してくれたこの向日葵だから」とあります。もう君は自分の元から離れていってしまったのだろうか。しかし「君だけを見つめていたい」と忘れることはできない自分はやはり、向日葵のように前を真っ直ぐ見つめていたい、と前向きな言葉のようですが、もう君がいないといったせつなさも伝わってきます。想い出の君を見つめて……

素直になれない何かがあって、君は僕から遠ざかっていったのかなあ、なんて想像しながら拝読しました。向日葵の真っ直ぐな感じと君の真っ直ぐなところを重ねて描かれて、情景の浮かぶ詩作です。上手く表現されています。もうすぐ向日葵の季節になりますね。今年はその真っ直ぐなところをしっかり見よう、と思います。

ただ君と僕とのストーリーに少し触れると読者は、もっと感情移入できるのではないかなあと感じました。あと、君を思う僕ではなく、僕が思う君という設定だったので、向日葵(君)から受ける劣等感、落胆が大きく、さらに君だけを見つめていたい、という設定がちょっとキツかったですね。

評価は厳しめの「佳作一歩前」となります。





傘花               埼玉のさっちゃん               6/25

雨降りなのにさらり感があり優しい詩作ですね。まだ今年は、紫陽花が色褪せずに頑張っているような気がします。そして、「傘の花開く季節」との表現がとっても素敵です。この時期、けっこう花びらの薄い花があちらこちらと咲いていますね。私も少しは花に目がいくようになりました、最近、やっと。癒されますね。実際に使う傘の方は、ビニール傘でいまいち楽しんでいないですが。

気になったところは「もうじき向日葵も咲くでしょう」、「隣の貴方にも目を奪われる」が唐突な感じがしますので、内容を補足されるといいですかね。

雨には頑な心を解きほごす作用、私もあると思います。

評価は「佳作一歩前」となります。





君に伝えたい                エストリンさん              6/25


とても素直な気持ちになり表現された作品、真っ直ぐで余計な言葉もなくいい感じに君への思いが伝わってきます。
君の微笑みや慰めがあれば自分の心は柔らかくなり、困難でも乗り切れてしまう。そんな君へ伝えたいのは、愛とか恋の言葉ではなく、感謝の気持ち「ありがとう」と最終行へ繋ぐ。このような詩作には、照れや飾ったような言葉があると、俗にいいうくさい詩になってしまいますが、どれだけ素になって表現できるかにかかっていると思います。そして、ほんとうにそのような感謝の気持ちがないと書けないと思います。

どんなに背伸びしても自分以上の詩は書けず、自分がどうあるか、どう思うか、どう考えるかが、どれだけ詩を書けるか、ということなのでしょう。こちらの作品、エストリンさんの真っ直ぐな気持ちが表現されていますね。そうですね、ありがとうを君に伝えよう!

ひとつ、一行目の「言葉にならない想い」が最終的には「ありがとう」という言葉になっていますので、ちょっと気になりますかね。「この想いを」みたいな言葉を入れるといいかもしれません。

評価は「佳作」となります。



扉                エストリンさん

二作目ですね。先ほどの作品とはがらりと変わり、抑圧されている自分、しかしここで医師の診断を認めないと自由が遠退く、といったようにちょっとグレーな感じです。病状がどの程度かはわかりませんが、こちらの作品を拝読する限り、精神科治療領域におけるインフォームド・コンセントは身体医療より困難なのかも知れませんが、コミュニケーションが繰り返しが行われていなかったようにも感じますね。そこから、恐怖への叫びとメッセージが込められた作品になったのではないかと思いました。納得いくまで話せる医師、スタッフに出会えるとよかったのに……。そのように考えながら拝読しました。

キーワードとして、前作においても「扉」という言葉が出てきます。エストリンさんにとって生きる上で、自分らしさにたち憚かる モノの具現が「扉」なのでしょうか。自由と束縛、なかなか友だちにはなれないですね。それでも付き合って行くしかないようです。

メッセージがきちんと伝わって、よく書けていると思います。
作品の性質上、評価は保留とします。





夏祭り.初恋.風車                中也さん                6/25


初恋の想いを風の色とともに描かれているようですね。一連、二連がとってもオシャレな感じで言葉が繋がり、映像が浮んできます。三連から本題に入ってきますが、前連と言葉の使い方というか話の流れが、突然に変わってしまったように思います。出だしの雰囲気で最後まで通して欲しかった気がします。それだけ最初の二連のつかみが上手かったんですよね。
四連だと思うんですよ。「何処で生まれて……思うから」ここが硬い表現になってしまい前後からすると、冷たい感じがします。想い出を包む風のような言葉や比喩などを用いて繋いでいけば、もっと磨ける作品になるでしょう。
あと題目と詩作がフィットしていない気がします。「君の色は……」みたいな題目でもいいかもしれません。

それと、思い切って


昨日の風の色は
たぶん
レモンイエロー
昨夜食べた冷製pasta
輪切りの檸檬の
少し酸っぱい
香りがした

今朝の風の色は
スカイブルー
夏服の高校生の
青いスカートが
風とジャレアッテル
爽やかなミントの
香りがする

そして
僕の想い出になってしまった
風に話しかける

忘れられないあなたの色
本当は何色だったの


と、五連で締めてもいいかもしれません。これだけでも忘れられない初恋を表現できていると思います。ぜひ、推敲してみてください。

評価は「佳作一歩前」となります。





価値なきものたちへ               あさぎ さん               6/25


おっと、きましたね。こりゃ、「佳作」でしょ。
突然、失礼しました。すごくいい作品です。数ヶ月前にあさぎさんの作品で「果実」が素晴らしかったのですが、こちらの作品も好きです。
いいとか、好きとかいってないでちゃんと評を書けって話なのですが、世間(世界、人、元恋人、一般的な?)と自分の中にある真実とのギャップ、ここをあさぎさんの感性で描かれてしまうと、唸ってしまいますね。

ああ、「価値なきものたち」の「もの」は「者」でなく「モノ」なのですね、そこが最初引っかかったのですが、納得です。
最終連、虚無な詩人の声がとっても詩的だっ。

来ましたトップギアのあさぎさん。こちらの作品は、私が何だかんだいうより拝読した方がいいでしょう! ストーリー、構成も抜群です! 『充分に価値ある作品』(題目に掛けて)でした。





田舎からの帰り                @すみっこ さん               6/26


いつもとは違った場所や久しぶりの場所へ行くと景色やもの、ひとをきょろきょろと見てしまうことありますね。慣れていないぶん、少し緊張があって、どこかで日常と比較しているのかもしれません。そんなところを意識して、詩にされたところがとってもいいですね。そして、これというメッセージ性はありませんが、ふとした心模様が話の流れで上手に表現されています。

高校生、おじ様、髪の長いお姉さんとちょっとしたストーリーを展開しつつ、バスの中が少し賑やかになり、予想通り高校生が途中で下車する。なんでもない空間かもしれないが、いつもとは違う世界を感じることを上手に綴られ、作品に入り込んで拝読させてもらいました。いい作品ですね。

一連の時間軸が気になりましたので、

街灯の少ない道を
四角い形はゆっくりと走って来た
夜八時に
一日で最後のバスに乗る

のように、行を入れ換えた方がいいかもしれませんね。

評価は、「佳作」となります。





記念日のケーキ              レノンさん              6/27


いろいろ試したけどやはり、いつものケーキへと落ち着く。シンプルイズベスト、アンド背伸びをせずに日常の幸せを丁寧なもてなしで何気なく祝う。そこに気づき詩作にしている着眼がいいですね。
記念日にこのいつものケーキをあなたへ、と行き着くまでのこだわったケーキ作りのお話も、楽しんでいる雰囲気が出ています。お腹が鳴ってしまうほど、ケーキがなんだか食べたくなってしまいましたよ。手作りのケーキだと焼いた時の香りとか、朝からお相手の方はなんて幸せなんだろう。そして、ふたりの何気ない幸せ。拝読しながらほっこりさせていただきました。

そして、終わりの二連も場面が浮かぶように上手に表現されています。お相手の朝の動きを読みつつ、シュミレーションしながら準備している感じが、自然体で描かれていてなおいいですね。いつもの朝をちょっと丁寧に迎えた記念日、なんて幸せなんだろう。
最後の一連も上手に着地しています。

これまでずっと
これからもきっと
当たり前みたいに隣にいる
あなたと食べるいつものケーキ
小麦粉 砂糖 卵にバター
足りないものはなにもない

このような日常を大事にしたいと思うのでした。
評価は「佳作」となります。





暖かな断崖(評不要ですこんばんは)          キャベツ さん         6/27


キャベツさん、お久しぶりです。元気でしたか?
評不要ということで、間違いなく『暖かな断崖』を拝読いたしました!  暖かな布団の中、そこから出たくない気持ちになりますね、特に月曜日の朝とか。またのご投稿をお待ちしてますね。





。。。。。つぶやく。。。。。

今回もたくさんのご投稿をありがとうございました。

突然ですが、苦手を克服したい。なんといっても私の場合は、「英語」の壁がものすごい高さとなっています。英語で道を聞かれても、「ああ、タクシー? ザッツ」「ああ、サブウェイ? ザッツ」と指をさす程度の英語力。と、いうわけでザッツマンにならないよう、夢はでかく、英語の詩をいつの日か書きたいなあ、と思っています。しかし、これは十年計画ですね。英語の壁に背を向けずにまずは、アプリでお勉強。ほぼ、右から左ですが頑張ろうっと。

みなさんはどんな夢を描いていますか?


https://mobile.twitter.com/mydear2000s

 

草とり

 投稿者:草香メール  投稿日:2019年 7月 1日(月)20時16分40秒
  雨上がりの
草むらに立つ

はしゃいでいる草を
一株ずつていねいに扱ぐ
遠くを見ないように
屈む足元の辺りを
腰の痛さを忘れ
黙々と手を動かす

風が汗をはこぶ
不要なものを捨て
身軽になっていく
心に茂っていた草も扱ぎ
清々しい青空になる
いつの間にか
かつぜんと 土が広がる

梅雨晴れの
土の上に立つ
 

いたずらな三秒

 投稿者:レノン  投稿日:2019年 7月 1日(月)15時16分34秒
  下りる私と交差する
上りのエスカレーター
運ばれるたくさんの人達の中
一人
浮かび上がる

視界に捉えた一秒
顔を伏せた一秒
すれ違う一秒

倍速の鼓動が
全部の神経を背中に向かわせて
前だけを見て上がっていく後ろ姿を
はっきりと脳裏に映し出した

きっとにむこうの方が先に気づいてた
気づかないふりをしているんだと
わかってしまったから
気づかないふりをするしかなかった

目も合わせられなかったくせに
振り返る事もできなかったくせに
この広いショッピングモールの
どこかでもう一度会うかもしれないと
震える指で化粧を直した

次こそは
気づかないふりをされたって
こっちから声をかける
「こんにちは 」って
さらりと通り過ぎるから
振り返って私の後ろ姿を眺めればいい

見せてやりたいから
こんなに元気でいる私を
ただの知り合いみたいに
自然に振る舞える私を
もっとおしゃれ してくればよかった
せめて背筋をピンと伸ばして
あなたのお気に入りだった
大きな前歯をきれいに見せて
にっこりと挨拶するんだ

意地とプライドを
何重にも巻き付けて
期待と不安と緊張を
ぐるぐる掻き混ぜながら
店内を回る
歩く 歩く 歩く…さがす

どこにも いない
私たちは 出会わない

別にいいのよ
現実なんてこんなものねと
滑稽な自分を笑うつもりが
おかしいな
おかしいよね
どうして私 泣いてるんだろう

あなたを思って流す涙は
とうに使い果たしたはずなのに
ああ そうか
だからこれは悔し涙だ
たった三秒
いーち にーい さーん と数える間
それ以上でもそれ以下でもない
そんなものにかき乱されて
躍起になって空回り
気まぐれな神様の
暇つぶしみたいないたずらに
まんまと引っかかった
そんな自分が
馬鹿で
馬鹿で
大馬鹿で
だからこんなに 悔しいんだ
 

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