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私を窒素と呼んで

 投稿者:ひなの  投稿日:2018年 8月 7日(火)20時40分15秒
  悲しかったことを
割り切ったふりして
傷付いた心をしまいこんだ

時がくれば
傷も癒えるから
今は触れないでおこう、
そうしよう、と

じくじくと疼くまま
埋葬された痛みは
涙の底を
いたずらに刺激する

自分の両手さえぼやけて
輪郭を失った
あやふやになってしまった
私という存在

このまま私が
滲み出して 染み出して
世界の一部になったなら

私を窒素と呼んでくれる?

私が形をなくして
私の自我がほどけてしまえば

私を窒素と呼んでくれる?

当たり前にそこに在る
何かと結合して
形を変えたりして
ずっとそこに居られる

無為 無自覚に
二酸化炭素を吐くだけの私でも
受け止めきれない現実に
ただ泣くことしかできなくても

こんな私でも
当たり前のような顔で
明日も生きていかなきゃ
いけないから

私を窒素と呼んで

頬の涙はまだ乾かなくても
呼吸は情けなく震えていても

それでも
生きていくと決めた
私だから
 

灯篭流し

 投稿者:ゆき  投稿日:2018年 8月 7日(火)12時53分23秒
編集済
  川へと続く砂利道の上に置かれた
道しるべのような蝋燭の火が
風に揺れながら辺りを照らし始めた夕暮れ

川縁が厳かな空気に包まれて
手にした灯篭をまだ暖かい水に
そっと流していく

灯篭に乗れた魂は幸せな魂

隣にいた腰の曲がったお年寄りが
そう言って両手を合わせた

川の流れに乗ってゆっくりと
名残惜しそうに帰っていく魂

来年もまた来れるようにと
見送る人々の願いに

灯篭の蝋燭の火が
大きく燃えた気がした



 

夏の灯

 投稿者:小林大鬼  投稿日:2018年 8月 7日(火)02時23分47秒
  あんなに鳴いたから
後は脱け殻さ
燃え尽きたように
転がる蝉達
 

不毛の線、刻む

 投稿者:月水紗々  投稿日:2018年 8月 6日(月)21時33分13秒
  ゆっくりと、受け入れていけば、
ほんものなのか
幻想なのか
実際なんでもよくなって。
それでもちゃんと温かくって。
確かにそこには重さがあって。

包まりたい、
沈んでいきたい、
願ってしまう。

思い返せば
哀しくなるのに
わたしはそれをどうにもできない

いまだけでもいい、
夢でもいいから、
泳いでいたい

そういうふうに望むのは
たしかに色づかされているからで。

色濃くあるのは、

私なのでしょうか


あなたなのでしょうか
 

夏天

 投稿者:三澤新太郎  投稿日:2018年 8月 6日(月)00時30分49秒
  白くて小さい光の球が
走行中の霊柩車につきまとい
前へ行ったり 後ろへ戻ったり
左右の窓からひっきりなしに中を覗き込んでは
白布に包まれた棺桶に声をかけていた
そう 光の球は…病死したぼくの母さん

母さんは苦しんで 苦しんで
気絶したまま死んでいった
母さんは血走った目をカッと見開き
なにがなんだかわからないうちに息絶えた

そして
母さんは自分が死んだことに
まだ気づいていない
必死になって自分の亡骸に声をかけていた
起きてよ 起きなさい!
まだまだやりたいことがいっぱいあるのだから
起きて 起きてよ!

つい今朝方 病床で看取ったぼくと弟が
光を失くした母さんの目に映っていた
母さんの涙が乾いていくと
ぼくらの姿も消えてしまった

散水車がアスファルトに打ち水をし
夏の日差しが行く手に虹をかけたとき
ようやくあきらめたのか
光の球は速度をゆるめて
霊柩車の後ろをうなだれてついて行った

火葬場につくと光の球は
煙突の上にちょこんと座って
山の向こうに見えている我が家をみつめていた
そして 生きているうちに
やれてよかったこと やれなかったこと
美味しかったもの 綺麗だったもの
楽しかったこと 悔しかったこと
すべて思い出しているに違いない

やがて
黒煙がゆるゆるとけだるそうに登り出すと
光の球は夏天の遥か上をめざして
煙とともに
思い出とともに
ゆっくりと登って行った



 

三浦志郎様

 投稿者:小林大鬼  投稿日:2018年 8月 5日(日)03時36分1秒
  「みらい平の夏」に感想ありがとうございます。みらい平を降りて歩いた時に見た夕空を自分なりに描いたもので、蒼雲の龍も見えたものを表現したものです。いろいろ調べて下さり、ありがとうございます。  

もし幸福が落ちていたら

 投稿者:こたきひろしメール  投稿日:2018年 8月 5日(日)00時03分39秒
編集済
  血圧計を買ったのは家庭内血圧を知るためだった
行き付けのクリニックで医者からアドバイスを貰ったから
私には高血圧の持病があって薬を毎朝飲んでいた
若い人には解らないかもしれないが
いずれ理解できる時が
きっと来る

人は必ずや死ぬのだ
その前提として老いが夕闇のように迫ってくる
なんびとの身の上にも公平に

老化と共に血管は硬くなり
そのなかに蓄積した老廃物が血液の流れを悪くすると
自然に圧力をかけなければ血は流れにくくなる

もしも突然に
私自身に何の断りもなく
血液が血管を破いてしまったら

考えるだけでぞっとする

人の歩く足元には不幸が無造作に落ちているんだよ
それを人は知らず知らずに避けているだけ
地雷みたいな物さ
踏んだら見も心もぶっ飛んでしまうから

最近
私の兄が脳梗塞で
倒れてしまった


脳梗塞とは血行不良により栄養が回らなくなって、神経が壊死してしまう事、です。
 

詩投稿

 投稿者:草原  投稿日:2018年 8月 4日(土)22時27分23秒
  秋空

終わりの知らない秋空は
しわくちゃで罅割れたこの心を
浮かび上がらしては散り散りにしていく

消えては薄青に溶け
悔しい気持ちが込み上げるが
このまま消えゆくことに苛立ちはなく
むしろ落ち着くのは
この秋空のせいなのか

終わりの知らない秋空は
いつでも地を照らし
迫り来る灰塊の影に隠れても
僕の心を揺さぶり続ける
 

6132(ロクイチサンニ)

 投稿者:草原  投稿日:2018年 8月 4日(土)22時22分48秒
  月に飲まれた6等星
そんなものはどうでも良くて

ポツリと座ってる1等星
そんなものは昔に飽きて

ドウブツ作ってる3等星
そんなミセモノつまらなくて

バケモノ作ってる2等星
それが1番マシなんだよな
 

三浦志郎 様へ

 投稿者:沢口リリキメール  投稿日:2018年 8月 4日(土)22時22分21秒
編集済
  三浦さん
二作の感想をありがとうございます。
また投稿してしまいました。

「親の心」
このエピソードは沖縄でたとえ話として語り継がれてきた一つです。その例えをアレンジして書きました。現在では知らない沖縄の若者も多いかもしれません。台詞部分に心を込めて書いたので大好きだと仰って頂き、「ああ、三浦さんありがとうございます」という気持ちです。
僕は戦国時代に傾倒してきたので、幕末の歴史は詳しくないんです。吉田松陰は己を狂愚と呼び、弟子達に「諸君、狂いたまえ!!」と言ったそうですが、余りにも強烈でした。僕も詩に対して"狂わなければ"などと考えたりするのでした。上京した際には訪ねてみたいと思います。文献などが正しいのなら、彼の処刑の際の所作には永遠の武士の精神を感じてしまいます。

「縁日」
そうですね、短詩としましたが、表現・描写に至っては現在のリリキレベルです。浴衣の女性像は三浦さんのイメージと寸分違わずです。こちらは旧盆を採用していますが、そちらでは盆踊りや祭りのシーズンですね。夏の夜の風情を思い出します。

ニュースで連日の酷暑を目にします。沖縄のほうが涼しいと思います。沖縄は太陽に近いだけです。四方の海が熱の上昇から守ってくれてます。僕が故郷にいた三十年前以前の夏と比べても沖縄のほうが過ごしやすいです。くれぐれもお体ご自愛ください。今回もご多忙の中ありがとうございました。
 

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