<思いやりのあるコミュニティ宣言>
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残響音

 投稿者:れもりあっと  投稿日:2021年 4月15日(木)18時08分23秒
  音楽を聴いた後に
雨が降りやまなかった

日照りのような雨の
残響音
耳に焼き付いたまま

太陽は明日出る
今は深い暗闇が
周囲を寝転んで
いびきを何度も
複数回に分けて
閃光そして轟く

春炬燵
外に出るために
叩き起こされるのを
目を閉じ待ったまま
就眠

雨 雨 雨 雷 雨
雨 雨 雨 雨 雨
雨 家 雨 雨 雨
 

地球脱出

 投稿者:よしおかさくらメール  投稿日:2021年 4月15日(木)11時19分6秒
  網戸を通して見ると
全てがドット絵のようだ
思い知ってしまって
足はもうずいぶん前から痛かった
しかし
遠くまで行く

テールランプが連なるのを眺めて
まだ足りない足りない
高台から同じはずの景色を見る
空気が吸えない
月と近くなってきた
海が追いかけてくる
遠くまで行くと決めた
がむしゃらに歩く
月に住んでいる
そう笑いたいのだから
崖の舳先まで来た
亀が支える象の隙間を海水が流れ落ちて
乗せられた半球ごと大蛇がまとめている
頼んでひょいと移して貰おう

月に住んでいるの
 

新緑

 投稿者:  投稿日:2021年 4月15日(木)06時45分40秒
  何故こんなにも綺麗なのだろうか
考えることすらやめさせてしまう
人はよく生命力という
そんな一言で表すことはできないのに

好きだ
この季節が
好きだ
 

うたたね

 投稿者:エイジメール  投稿日:2021年 4月15日(木)01時45分22秒
  朝のウォーキングから帰ってきて
どっと疲れたからだを
床におろす

コンピュータで作業しようにも
疲れていて
しばらくぼーっとする

2時ごろだったろうか
マシューハルソールの
「I've been here before」を
耳に入れながら
リヴィングにいた

いつしか
気持よくなって
うとうと うとうと
うたたねしそうになる

ベースの音が響く
穏やかなサックスの音がする

どうしても目覚める気力がない
うとうと うとうと
昼のうたたね
 

こころの形~<始まり>という名の物語~

 投稿者:るり なつよ  投稿日:2021年 4月14日(水)14時26分40秒
  悲しかったよ
悲しかったよ

わたしにたくさんの<初めて>を
もたらしたあなたからの
あまりにも早く告げられた別離の言葉

そんなはずはない…
わたしを除外した道を
足早に歩み始めたあなたを
執拗に追い掛けた
のろまな頭を持ったわたし

あなたがわたしをはねつける度に
締め付けられた心臓

この先どんなに悲しいことがあっても
あの時よりも悲しいことは
もう二度とない
そんな気すらしていた
少女漫画のような夢に破れたあの頃

でも本当はどこかで知っていた
この締め付けは
見えなかったものを
見えるようにするための
脱皮のプロセスのようなものなのだということを

目の前に突き付けられた<現象>を
指し示す言葉を紡ぎ出すのは己自身

そして
生み出され得るものは
ひとつではない

あの頃
パーソナリティーはまだ完成途上
渇望という名の目に見えない
きゅうきゅうとした壁と天井が
迫ってきて
押さえ付けられて
青く曇った視界で叫んだ
ここから出して!

叫び声が当たる度に
辺りには少しずつ少しずつ
ひびが入っていった

あともう少し…

そして

ガラガラガラ…

涙と共に開けた視界
なんだか呼吸が楽になった

<こころの形>は作り上げられた



終わるさだめを孕んだ
<始まり>という名の物語

一つ目が終わったからこそ
次、また次…と物語が始まり
色とりどりの景色が開けた
時には自分が先に道を歩んだりもした

でも忘れない
わたしを大人にしたのは
他でもない
あなただから

今生きているこの世界で
あなたじゃなければ
ならないということはないはず
だけど
あの頃はあなたじゃなければ
ならなかった

今だから言える
<始まり>という名の想い出をありがとう
 

八流の詩人が七流になった時

 投稿者:ふつつかなきねづか  投稿日:2021年 4月14日(水)12時13分6秒
  ある日
八流の詩人が自問した
自分で作った詩を読んで
泣いたり
笑ったりしていて
いいのかと

詩人は考えた
でも
自分が泣くことも笑うことも
出来ないようなものは
そもそも
書く必要がないではないかと

七流になった時
詩人は悟った
詩には
書いた本人だけでなく
人をも泣かせ
笑わせる効力が
必要だということを

どうすれば六流になれるかと
悩んでいた時
詩人は気づいた
詩が
効力を発揮するためには
読む人に通じなければ
ならないということに
つまり
相手が理解する言葉を
書かなくてはならないということに

五流への扉を前に
詩人はようやく受け入れた
通じるだけでは足りない
読む人が
苦しむことなく
理解できる言葉を使わなければ
そもそも
誰も自分の詩を
読まないということを

いや
理解に苦しむことのない
言葉である以上の
何かが
詩には必要なのだ

人をはっとさせる
何か
こころにじわっと沁みる
何かが

これは想像以上に
難しいことだったので
詩人はとりあえず
昼寝をすることにした

……

相手が立っている場所へ
歩み寄ってゆく

脅かすことなく
かといって退屈させることもなく
根気強く
でも苦労の跡は見せずに

どこまでもどこまでも
歩み寄ってゆく

詩を書くことは
そんなことなのかも知れないと
夢の中で
五流になった詩人は
ぼんやりと悟った
 

壁打ち

 投稿者:入間しゅかメール  投稿日:2021年 4月14日(水)10時11分22秒
  テニスラケットを持った老人を見かけた
壁打ちをしていた
腰が曲がり
姿勢は前のめり
跳ね返ったボールを
一度も打ち返すことができていなかった
おぼつかない足取りで
ボールを拾うと
また壁に向かって打つのだった

老人と老人の背後にそびえ立つ年月を思うと
毅然と向かい合う壁ではなく
彼の意志であるラケットでもなく
打たれ弾かれ転がり
るれろ
れるられるなれるなら
なりたいなボール

よく晴れた日の朝
ボールが壁に当たる乾いた音が
しばらく耳を離れなかった
 

齋藤純二さまへ

 投稿者:れもりあっと  投稿日:2021年 4月13日(火)18時02分21秒
  感想と評を、ありがとうございます。
詩の雰囲気が伝わったようで、うれしく思います。

何気ない瞬間だけれど、ずっと心に残りそうな瞬間を、詩という形式で大事に記録して
おこうと思って、作成しました。

いぶし銀的な存在を伝えるひとこと、というのは、あまり僕にはない発想でした。

しかし、読み手の視点に立ったとき、たしかに必要そうだな、と感じました。

「黙って聴く」という行と「名もなき唄」の行の間に、ハンドルを切る/父の手はたくましく
を入れた方がいいかもしれませんね。おそらく。

めちゃ厳しめという言葉を、愛ある言葉として受け取っておきます。

次回も、もし機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
 

パルスと玉

 投稿者:あさぎメール  投稿日:2021年 4月13日(火)05時16分40秒
  日々の中の時々に
衝動、欲求が生まれる
まるで
折れ線グラフ
心電図
バッタの跳躍

それが針みたいに
僕に刺さる
痛覚ではないどこかで
僕はそれを感じる

一瞬の兆し
僕を動かそうとする
一撃

でもダメだ
一瞬で
一撃なら
動いても失敗する
ただの憧れに
とどめておくべきもの

でも
一瞬が積み重なって
衝動が
点でなく広がって

何かの拍子に
まとまる

それは
些細な一言かもしれない
一陣の風かもしれない
夜の輝きかもしれない

まとまって
小さくても
滑らかな玉になる
満月より
満ちた玉になる

玉は
心臓とはまた違う
僕の核だ
その脈動を全身で感じる

そうなれば
僕は
飛んで行ける

僕が羨むほどに

どこへでも
どこまでも
まだ見ぬ
遥かな彼方へ
 

彼岸の憂鬱

 投稿者:蓮見 丈メール  投稿日:2021年 4月13日(火)00時30分30秒
  自分にはもう
血肉の工面のできない
無縁な日々への
備えとしてだから
自身での墓選びは難しい

自宅で一生を終える
積りだった義父は
僕たちの家と
自宅との中間地点に
墓苑を買った

ところが思いも寄らぬ
長寿を賜り
市外の老人ホームに
義母共々入居してみると

この墓苑は
双方の生活圏から突出した
行きがけの駄賃さえも貰えない
金食い虫の養殖場となってしまい
扱いに窮する仕儀となった

解決策は入魂してから
知らんぷりするか
入魂せずに
知らんぷりするかの
二つに一つ

要するに納骨してから
放置するか
納骨せずに放置するかの
いずれかしかないということだ

無縁仏よりも
管理人の仏頂面の方が
いくらかは目を笑わせたりも
できるのであるが

いずれにしろ
沢庵一本漬けられない
無愛想な重荷となることに
違いはないのであった
 

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